歯科衛生士ブログ
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歯周病と欠損補綴
歯周病で歯が抜けてしまった部分に歯を作る為ブリッジを装着、今度はブリッジの支えの歯がダメになってしまった、そして部分入れ歯を作ったら今度はバネがかかる歯がグラグラしてきた、そして残存歯の数がある一定の数より少なくなると加速度的に残存歯は失われていきます
この負のスパイラルの原因の多くは患者自身の咬合力と歯周病にあります。
例えばいくつかの歯が抜歯に至るまで歯周病が進行してしまった場合、歯周病はその歯だけでなく全顎的な問題になっていることがほとんどです、グラグラになった歯を抜歯したとしても口腔内全体の歯周病が治ったわけではないので、他の歯も骨の支えが弱っている状態です、症状が進めば次々と揺れてくるかもしれません。
根本的な原因である歯周病を治療せずに、ただ欠損を埋める為にブリッジや義歯を装着すると装置の掛る歯の負担は増大しますので、この歯がまっ先にだめになってしまうわけです、さらに欠損歯数が増えれば残った歯だけでは咬合力そのものを支えきれず次々に歯を失ってしまうことになるわけです。
欠損補綴の第一歩はその原因をしっかり見極め、それが歯周病であるならばはまずしっかり歯周病の治療を行い、残存している歯牙をしっかり守ることです、土台が固まらずに良い家は建ちません、力学を考慮しない安易な補綴は咬合の崩壊を加速させるだけなんです。
(補綴とはブリッジや入れ歯等の歯を入れる処置のことです)