ワイエスデンタルクリニック

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東京都小平市たかの台38−7
駅前メディカルプラザビル 301号室

コンポジットレジン修復

composite-resin

歯

- 抜かない、削らない保険でできる歯の治療が有ることをご存じですか? -

コンポジットレジン修復法(CR接着修復法)は、現在虫歯治療やその他の治療で広く普及している治療法です。
虫歯治療の詰め物は銀歯と想像する患者様も多くいらっしゃるのではないでしょうか。以前は金属を詰めて直していた虫歯治療も、コンポジットレジン充填により治療時間が短く審美性のある白い歯へ修復することができます。

当院は、コンポジットレジン修復法(CR接着修復法)の治療を保険適用で行っています。

  • コンポジットレジン修復

コンポジットレジン修復法とは

コンポジットレジン修復法(CR接着修復法)とは、歯牙欠損の修復に際して、レジンと無機質フィラーの複合材料であるコンポジットレジンを充填するもので、材料強度やその接着システムの進化により現在広く臨床応用がされています。

コンポジットレジンを用いることで、抜かない、削らない歯の保存と審美性を両立させた治療が可能です。

コンポジットレジン修復

コンポジットレジン修復法の特徴

コンポジットレジン修復法のメリット

コンポジットレジン修復法(CR接着修復法)の大きな特徴として、従来の合金を詰める方法では、虫歯ではない健康な部分も大幅に削る必要がありましたが、コンポジットレジン修復法(CR接着修復法)では、悪くなったところだけを除去し、直接埋めて固めるため、歯を削る量をとても少なくすることができることです。

  • 悪くなっている部分だけを選択的に除去悪くなっている部分だけを選択的に除去
  • 即日充填して硬化、調整研磨して仕上げます即日充填して硬化、調整研磨して仕上げます

他にも

〇歯冠色に近似している色調により従来の合金を詰める方法よりも審美的であること

〇金属アレルギーがある患者にも使用できる

〇治療即日に充填するため治療回数を少なくできる

などの利点があります

コンポジットレジン修復法(CR接着修復法)のデメリット

一方短所として

〇光線が届かない箇所では硬化させられないため使用できない。

〇コンポジットレジンや、接着剤にアレルギーを持つ者には、適用できない

〇金属やセラミックに比べると、やや強度に劣る

などがあります

当院では、患者様にとってメリットの大きな治療とする為に、歯を極力無駄に削らないミニマルインターベンション(MI)という考え方の基に治療を実施しておりますが、MI治療に取り組むにあたって、コンポジットレジン修復法(CR接着修復法)はなくてはならない手法となっています。
※ミニマルインターベンション(MI):可能な限り多くの自然の歯の構造を維持することを主な目的とするように設計された現代の歯科診療

当院でコンポジットレジン修復をおすすめする理由

(メタルインレー修復ではなくコンポジットレジン修復にする理由を詳しく)

現在当院ではほぼメタルインレー修復は行っておりません。
いくつかの理由がありますが、最も大きな理由としてはやはりメタルインレー修復は歯を削る量が多くなりやすいということ。 ※インレー修復とは、歯の欠損している部分やむし歯になった部分を除去して型を取り、技工所で型に合わせた金属の充填物を作り、歯にセメント(接着剤)で接着する治療法のことです。

初期の虫歯は基本的に入口が小さく、内部で大きく広がっていることが多いです。これは歯の表面のエナメル質は非常に硬質なのに対し、内部の象牙質はそれよりも柔らかいからで、硬質なエナメル質を突破したう蝕は象牙質に達したとたん大きく広がっていきます。


しかし、インレー修復は、う蝕の除去後インレーを填め込むための形成を行い、印象(型取り)を行い、後日制作したインレーを填め込む処置ですが、基本的に型取りや、インレーの填め込みも形成窩(インレーを填め込む穴)のアンダーカットを許容しません。

つまり外開きに大きく歯を削らなければ、型も取れないし、インレーも填め込めないということです。

メタルインレー修復

メタルインレー修復

  • アンダーカット除去
    ボックスフォーム形成、印象(型どり)、金属の鋳造(銀歯の製作)に適した形態に形成する。
  • 保持形態の付与
    はめ込んだ銀歯が外れにくくするための形成

虫歯以外に歯を削るところが多い


それに対し、コンポジットレジン修復は、う蝕を除去した部分にダイレクトにコンポジットレジンを詰め戻していく形での修復です、器具のアクセスの為や形態を整えるために多少の健全歯質の削合はありますが、インレー修復に比べると健全歯質を外開きに大きく削ることはありませんので便宜的な歯の削合は大幅に抑えることができます。

コンポジットレジン修復

コンポジットレジン修復

虫歯の修復後に歯質の厚みがしっかり保たれていれば歯の強度も保たれます。逆に修復後の歯質が薄くなってしまえば、辺縁の剥がれや、欠け、破折のリスクが高くなり、再治療するにしても大掛かりになる可能性が高くなるので、最初から大きく歯を削る治療は極力避けるべきかと考えています。

コンポジットレジン修復法は様々な治療に適用可能

臼歯部インレーの再修復

写真左から
下顎臼歯部の古いメタルインレー、審美的にも気になります。
古いインレーの除去、インレー接着の剥がれによる2次う蝕が確認できます。
歯質を過度に切削しないよう低速回転の器具や手用器具を用い汚染部位だけを慎重に取り除いていきます。
適切な接着処理の後、材料を充填し形態を整え研磨して仕上げます。
進化した物性により臼歯部の修復にも適用可能です。

  • 臼歯部インレーの再修復
  • 臼歯部インレーの再修復
  • 臼歯部インレーの再修復
  • 臼歯部インレーの再修復進化した物性により臼歯部の修復にも適用可能です

外傷による歯牙破折の修復

外傷により上顎中切歯の切端が欠けてしまったケース。
幸い歯髄の露出も、脱臼もなかった為、即日修復しました。
少しでも強固な接着を実現するため、エナメル質と内部の象牙質は別個の歯面処理を施し接着、築盛します。

  • 外傷による歯牙破折の修復
  • 外傷による歯牙破折の修復

下顎前歯の咬耗の修復

下顎前歯の咬耗と変色、不適合の充填物を再修復したケース
ほぼ歯を削る事なく修復することができました。下顎前歯の咬耗や着色の修復は歯牙削合もほぼ無しで口元の雰囲気が若々しく改善するケースが多くあります。

  • 下顎前歯の咬耗の修復
  • 下顎前歯の咬耗の修復

上顎前歯ダイレクトベニヤ

上顎右側側切歯の不適充填物除去後の状態
適応は噛み合わせの状態にもよりますが、このケースではコンポジットレジンにより即日修復。中切歯補綴物の形態にも患者は不満があり、同時に形態修正も行っています。

  • 上顎前歯ダイレクトベニヤ
  • 上顎前歯ダイレクトベニヤ

外傷歯の失活変色に対しての歯内法ホワイトニング+KPCR+ファイバーポスト補強

脱臼歯の再植固定
固定除去左中切歯および側切歯は失活変色

  • 外傷歯の失活変色に対しての歯内法ホワイトニング+KPCR+ファイバーポスト補強外傷による歯の脱臼。再植固定に成功し抜歯は免れましたが、歯の歯髄(神経)は死んでしまっているため徐々に歯が変色してきました。
  • 外傷歯の失活変色に対しての歯内法ホワイトニング+KPCR+ファイバーポスト補強
  • 外傷歯の失活変色に対しての歯内法ホワイトニング+KPCR+ファイバーポスト補強
  • 外傷歯の失活変色に対しての歯内法ホワイトニング+KPCR+ファイバーポスト補強
  • 外傷歯の失活変色に対しての歯内法ホワイトニング+KPCR+ファイバーポスト補強
歯根の治療を行い、歯の内部から変色した歯質をホワイトニング。その後グラスファイバーで補強を入れつつコンポジットレジンで充填。自然な色調が回復しました。

上記のケースはすべて保険適用の範囲で行っています。

コンポジットレジン修復法(CR接着修復法)が適応でないケース

当たり前ではありますが、すでに歯冠修復(被せ物)されている歯の再治療や、歯冠の大部分が欠損しているケースではコンポジットレジン修復は適用不可となります。
また歯ぎしりやそれによる咬耗過多の場合、適用は慎重に行う必要があります。

  • コンポジットレジン修復法(CR接着修復法)が適応でないケース

コンポジットレジン修復法(CR接着修復法)の治療の流れ

検査

レントゲン検査、咬合関係や歯周組織の状態など口腔内状況を確認し治療計画を立てます。

  • 検査

必要に応じて部分麻酔を行い、古い修復物や虫歯を除去していきます。

コンポジットレジン修復の場合多少のアンダーカットは許容できるので、極力健全歯質を残し、悪くなったところだけを取り除いていきます。

  • 必要に応じて部分麻酔を行い、古い修復物や虫歯を除去していきます。
  • 必要に応じて部分麻酔を行い、古い修復物や虫歯を除去していきます。

当院では歯の過剰な切削を防ぐためエアタービンといわれる高速切削器具は使用していません。
モーターと低速の切削器具、手用のインスツルメントを用い慎重に感染歯質のみを除去していきます。

  • 必要に応じて部分麻酔を行い、古い修復物や虫歯を除去していきます。

コンポジットレジン修復だけに限ったことではないですが、全ての処置に拡大鏡を使用し精密に処置を進めていきます。

虫歯の除去が終えたらエナメルエッチングやプライミング処理などの状況に合わせた適切な歯面処理を行い、虫歯を除去した窩洞にコンポジットレジンを積層充填していきます。

  • 虫歯の除去が終えたらエナメルエッチングやプライミング処理などの状況に合わせた適切な歯面処理を行い、虫歯を除去した窩洞にコンポジットレジンを積層充填していきます。
ケースバイケースで多種のカラーシェード、フロー(流動性)の異なる材料を使い分けて充填していきます

充填、光照射による硬化後に形態修正。

咬合関係などをチェックし研磨して仕上げです。

  • 充填、光照射による硬化後に形態修正。

コンポジットレジン修復法(CR接着修復法)Q&A 良くある質問

Q1. コンポジットレジン修復法での治療費を教えてください

A1 当院ではコンポジットレジン修復は保険診療の範囲内で行っております。部位や虫歯の箇所によって費用は異なるので詳しくは担当医にご相談ください

Q2. コンポジットレジン修復法の治療期間はどれくらいですか

A2 コンポジットレジン修復の大きな利点として即日修復があげられます。
ほとんどのケースで一部位にかかる治療回数は一回です。
もちろん虫歯の歯数が多い場合はその分通院回数がかかりますが、隣接する歯の虫歯は同時に行うなど、治療回数や麻酔の回数を少なくするため計画的に治療を進めています。

Q3. 入れ歯(義歯)、インプラント治療との違いは何ですか

A3 入れ歯やインプラント治療は、失われた歯を補うための治療法です。これらは、歯がなくなった部分に新しい歯を入れる、いわゆる「欠損補綴」の方法になります。一方で、コンポジットレジン修復は、残っている歯をできるだけ保持しようとする「保存修復治療」です。つまり、コンポジットレジン修復は既存の歯を強化し、機能を回復させる治療であり、入れ歯やインプラント治療は歯が完全に失われた後に選択される治療法です。どの治療法が適切かは、患者様のお口の状態やご希望によって異なりますので、ご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。

Q4. コンポジットレジン修復法で歯はざらざらになりませんか

A4 研磨が甘かったり段差があればざらつきを感じる可能性がありますが、当院では十分な研磨で仕上げを行い舌感も最後に確認しますので、ざらつきは感じないかと思います。
また形態や色調についても術前、術後写真にて確認できますのでご安心ください。

Q5. コンポジットレジン修復法で前歯も治療可能ですか

A5 コンポジットレジン修復法は前歯の治療に非常に適しています。前歯は見た目の印象に大きく関わる部分であり、コンポジットレジンを用いることで、自然な見た目を維持しながら効果的に治療を行うことが可能です。この方法は、前歯の美しさを重視する治療において、優れた選択肢となります。

Q6. コンポジットレジンの寿命を教えてください。

A6 修復部位やかかる力によって持ちは変わってきます。現在のコンポジットレジンは物理的な性質が過去のものと比べると大きく向上していますが、金属に比べるとやや摩耗の速度は速く、剥がれや段差、欠けが生じるようであれば詰めなおし等の再処置が必要となります。
例えば咬合面でかなり噛み合わせの強い方では数年で咬耗する場合もありますし、逆に負荷のかからない部位では十数年経過していても、ほぼ劣化が見られないものも多数あります。材料の特性を考慮し適切な適応症を選ぶことが肝心です。

Q7. コンポジットレジンは虫歯になりやすいですか

A7 コンポジットレジンを使用した治療において、特別に2次虫歯(既に治療を施した歯が再度虫歯になること)になりやすいということはございません。コンポジットレジンは、歯と同じような色をしており、見た目にも自然で、歯を修復する際によく使われる素材です。正しい施術方法と適切なケアを行えば、他の材料と同様に長持ちし、健康な状態を維持することができます。
大切なのは、日々の正しい歯磨きと定期的な歯科検診を通じて、虫歯を予防することです。また、コンポジットレジンを含むあらゆる種類の歯科治療後は、お口の中のケアをしっかりと行い、推奨される検診スケジュールを守ることが重要です。これにより、長期にわたって健康な歯を維持することが可能となります。

Q8. コンポジットレジンはやり直しできますか

A8 コンポジットレジンでの修復は、他の治療方法と比べて、欠けたり剥がれたりした場合の修復が比較的容易です。具体的には、コンポジットレジンは修復材料としての柔軟性があり、古くなった充填材を取り除いて新しいものに置き換えることができます。これにより、長期間にわたり歯の健康と機能を維持することが可能となります。
当クリニックでは、コンポジットレジンによる修復を必要とする患者様一人ひとりの状況を丁寧に評価し、最適な修復計画をご提案いたします。もし充填物のやり直しが必要な場合や、何かご心配事がある場合は、どうぞお気軽にご相談ください。

まとめ

現在のコンポジットレジンは接着性や物性の向上により、以前よりも適用範囲が広がり、様々なケースに適用されていますが、歯牙の欠損状態や咬合状態により適用の可否は異なります。
詳しくは担当医にご相談ください。